宿泊業においてInstagramなどのSNSを活用した集客は、今や欠かせないマーケティング手法となっています。
特にInstagramは視覚的に訴求力が高く、旅館やホテルの魅力を直接伝えられるため、多くの宿泊施設が公式アカウントを運用し始めています。
本記事では、Instagramが宿泊業の集客に重要な理由や、AI(人工知能)を活用したSNSマーケティングのメリット、そして最新の運用トレンドや成功事例について、宿泊施設オーナー向けにわかりやすく紹介します。

Instagramが宿泊業の集客に重要な理由
Instagramが宿泊業界で重視されるのはなぜでしょうか? 主な理由として以下が挙げられます。
- 旅行者が情報収集にInstagramを活用している
旅行先や宿泊先を決める際に、Instagramは大きな影響力を持っています。
SOELの調査では、世代を問わず95%以上のユーザーがお出かけ先選びにSNSを活用し、そのうち約88%もの人がInstagramを使って行き先を選定していることが報告されています。
SNSでハッシュタグ検索をしたり、旅の写真を見ることで宿のイメージを膨らませているのです。また、「ググる(Googleで検索する)」から「タブる(Instagramのタブで検索する)」へのシフトも進んでおり、情報収集の主流がInstagramに移りつつあります。つまり、多くの旅行検討者がGoogleではなくInstagram上で宿の情報を探しているという現状があります。 - 視覚的に宿の魅力を伝えやすい
Instagramは写真や動画中心のSNSであり、施設の雰囲気や魅力をビジュアルで直感的に伝達できる媒体です。
客室の様子、美しい景観、料理やサービスの様子などを画像や動画で発信すれば、文章だけでは伝えきれない魅力を効果的にアピールできます。
特に若い世代は文章より映像で情報を得る傾向が強く、Instagramの投稿やストーリーズで最新情報や臨場感をチェックします。
新鮮で魅力的なビジュアルコンテンツを継続的に発信できれば、集客に直結しやすいことがユーザー動向からもわかります。 - 予約や来館につながりやすい
Instagram経由の情報発信は、実際の予約や来館といった行動につながりやすい点も重要です。
SMMLabの調査によると、「SNSで見た情報をきっかけに初めて利用する店に行ったことがあるか」という質問に対し、Instagram経由と答えた人が全SNS中最多の50.5%にのぼりました。
これはTwitterやFacebookなど他のSNSを上回る割合で、Instagramが購買や予約行動に最も寄与しやすいSNSであることを示しています。
魅力的な投稿を行えば、「行ってみたい」「泊まってみたい」という気持ちをそのまま予約行動に移してもらえる可能性が高まります。 - ユーザーにフォローされやすく拡散力がある
SNSは元々友人同士の繋がりという印象があるかもしれませんが、Instagramでは企業や店舗の公式アカウントをフォローしているユーザーも非常に多いことが分かっています。
例えばサイバー・バズ社の調査では、「Instagramで企業アカウントをフォローしている」と答えた人が20代女性で92%、30代女性で89%にも達しました。
ユーザー側も積極的に宿やホテルの公式アカウントを探してフォローし、最新情報をチェックしています。また、Instagram上で旅行会社や予約サイト(じゃらんや楽天トラベルなど)の公式アカウントも数十万規模のフォロワーを抱えており、旅行好きユーザーとの相性が良いことがうかがえます。
つまり、宿泊施設にとってInstagramは見込み客と直接繋がり、情報発信できる貴重なチャネルなのです。
以上の理由から、Instagramは宿泊施設の集客において極めて重要なSNSだと言えます。
Instagramを上手に活用すれば、新規顧客の発掘からファンづくり、予約促進まで一貫して期待できるでしょう。
ぜひ、SNS運用をして宿の魅力を世界に発信しましょう!!
AIを活用したSNSマーケティングのメリット
InstagramなどSNSの運用効果を最大化するには、投稿の内容や頻度の工夫はもちろん、データ分析に基づく戦略が欠かせません。
しかし、これを人手で行うのは大変です。そこで登場するのがAI(人工知能)を活用したSNSマーケティングです。
AIツールを使うことで、スタッフの負担を減らしつつ、より効果的な発信や分析が可能になります。
- 投稿内容・タイミングの最適化
AIは大量のSNSデータを高速に分析し、どのような投稿がどんな反応を得たかを詳しく解析できます。
例えば、過去の投稿のエンゲージメント(いいね・コメント・保存など)を学習し、「夕方6時台に投稿した写真付きの内容が最も反応が良い」といったインサイトを提供してくれます。
さらに、AIを活用すれば最適な投稿時間に自動で投稿を行うスケジューリングも可能です。
これにより、スタッフが接客している時間帯でも、効果的な時間帯にコンテンツを発信し続けることができます。常に最新トレンドの話題やハッシュタグもAIが拾い上げて提案してくれるため、流行に乗り遅れない発信計画が立てられます。 - ターゲット分析とフォロワー拡大
AIはユーザーデータの分析にも威力を発揮します。フォロワーの年齢層や興味関心、滞在時間など膨大なデータをAIが整理することで、自社アカウントの理想的なターゲット像を明確にできます。
さらに近年では、AIによる自動ターゲティングで効率的にフォロワーを増やすツールも登場しています。
こうしたAI機能を使えば、闇雲にフォロー・アンフォローを繰り返すような手法に頼らずとも、宿に興味を持ってくれそうな質の高いフォロワーを着実に増やしていくことができます。 - 自動応答と顧客対応の効率化
Instagram経由で問い合わせやコメントが来た際、即座に対応することは顧客満足度アップにつながります。
しかし24時間体制で返信するのは困難です。ここでもAIが力を発揮します。AIチャットボットを導入すれば、DMやコメントへの自動返信が可能になります。
よくある質問(チェックイン時間や空室状況など)への回答を学習させておけば、お客様を待たせず迅速に対応できます。さらに高度なチャットボットでは、ユーザーごとの過去のやり取り履歴を踏まえて個別にパーソナライズした応対まで行えます。
例えば、「ペット同伴可能ですか?」という問い合わせに対し、自動で「当館はペット同伴OKです。〇〇プランならケージ貸出もありますよ。」と即答したり、難しい質問は人間の担当者に引き継いで通知するといった柔軟な対応も可能です。
AIによる自動応答は365日24時間止まることがない仮想スタッフとして機能し、宿泊施設のSNS対応力を飛躍的に高めてくれます。
以上のように、AIを取り入れることでSNS運用の効率化と高度化が実現できます。
投稿ネタ出しや文章作成のサポート、コメントの感情分析による炎上リスク検知など、他にも様々な活用が考えられますが、ポイントは「人では難しい領域をAIに任せ、人は戦略やクリエイティブに注力する」ことです。
現在はほぼすべてAIが行ってくれるように進化しています。
次回、SNSの完全自動化に関係する記事も書きますので、お楽しみにしていてください。
特に人手不足になりがちな宿泊業界では、AIを上手に使うことで少ないリソースで最大の集客効果を得ることが期待できます。

インスタグラム運用の最新トレンドと成功事例
SNSマーケティングの世界は移り変わりが早く、Instagramの効果的な運用手法も日々進化しています。
ここでは、宿泊施設における最新のInstagram運用トレンドと、集客に成功した事例をいくつかご紹介します。
- インフルエンサーとのコラボレーション
人気のインフルエンサー(SNS上で影響力のある人物)と提携し、自社の宿を紹介してもらう手法です。
特に訪日外国人客(インバウンド)狙いでは、海外の旅行系インフルエンサーとのコラボが効果的です。
実際、湯河原温泉の旅館「ふきや旅館」では外国人インフルエンサーを積極的に招いて宿泊体験を発信してもらい、大きな集客成果を上げています。
旅行者の中には「インフルエンサーの投稿を見て行き先を決める」という人も多く、影響力のある人物に魅力を発信してもらうことで新たな顧客層にリーチできるのです。
インフルエンサーとのタイアップ投稿は拡散力が高く、認知度向上とブランディングにもつながります。 - リールやライブ配信など新機能の活用
Instagramは近年、リール(Reels)と呼ばれる短尺動画機能やライブ配信機能が人気です。
アルゴリズム上、動画コンテンツはユーザーの目に留まりやすいため、多くのホテル・旅館アカウントがリール動画で館内ツアーや周辺観光を紹介したり、ライブ配信でスタッフとフォロワーがリアルタイム交流する施策を取り入れています。
実際、ストーリーズやリールを通じて新規顧客を獲得した宿の事例も増えており、フォロワーとの双方向コミュニケーション手段として注目されています。
例えば、ある温泉旅館では定期的にInstagramライブを開催し、女将自ら施設の見どころを案内したところ、視聴者からその場で予約が入るといった効果もあったようです。
動画を活用したコンテンツはエンゲージメント(ユーザーとの関わり)を高め、新規ファンの獲得にも繋がるため、ぜひ積極的に活用したいトレンドです。 - UGC(ユーザー生成コンテンツ)とハッシュタグキャンペーン
UGCとは、ユーザー(宿泊客)が自発的に投稿したコンテンツのことです。宿泊施設では、ゲストが滞在中に撮影した写真や感想をInstagramに投稿してくれるよう働きかける施策が広がっています。
具体的には、自社オリジナルのハッシュタグを作り、「#○○(ホテル名)旅日記」のように滞在の思い出をタグ付け投稿してもらうフォトキャンペーン等があります。このようにハッシュタグやメンションでUGCを促進すると、ユーザーが発信したポジティブな口コミがどんどん蓄積されていきます。
ゲストの投稿を共有することは検索性の向上や口コミ効果にもつながり、まるでお客様からのレビュー集のような役割を果たしてくれるのです。
また、ユーザー自身もホテル公式にリポストされたりサイトに紹介されることで喜びを感じ、ファン化につながります。
SNS時代ならではのクチコミ促進策としてUGC活用は“当たり前”になりつつあり、宿泊業界でも重要なマーケティング手法となっています。
この他にも、「OTAに頼らない自社集客」を目指してInstagram経由で公式サイトから直接予約を獲得する動きや、地元の観光協会とタイアップして地域全体の魅力を発信する施策など、様々なトレンドが見られます。
重要なのは、自社のコンセプトやターゲットに合った施策を選び、継続して運用していくことです。
最新トレンドを取り入れつつも、宿の個性を活かした発信を行うことで、他施設との差別化を図りましょう。

株式会社sunUの強みと支援内容
最後に、宿泊業界でSNS運用やAI導入をサポートする株式会社sunU(サンユー)の強みについて触れます。sunUは旅館・ホテルに特化した経営支援を行うコンサルティング企業で、デジタルマーケティングの面でも頼れるパートナーです。
- 20代のSNS運用チーム
sunUのチームは20代の若手メンバーを中心に構成されており、SNS世代ならではの柔軟な発想とトレンド感度の高さがあります。
現場経験が豊富な若手スタッフが最前線のSNSトレンドやAIを駆使し、宿泊施設ごとに最適な集客施策を提案・実行します。
「映える」Instagram投稿のノウハウから、若年層に刺さる企画立案まで、SNSマーケティングを熟知したプロがサポートしてくれるのは大きな安心材料です。 - 宿泊業界特化のAI導入ノウハウ
最新情報に強いsunUだからこそ、宿泊業におけるAI活用の実践知があります。
先述のようなSNSマーケティング向けAIツールの導入支援はもちろん、宿泊業界でニーズが高まりつつあるAIチャットボットの導入や、予約データを分析するAIシステム構築など、業界特有の課題に即したAIソリューションの提案を得意としています。
現場を理解しているからこそ、単なるITベンダーとは違い「使えるAI」の定着まで伴走してくれる点が強みです。 - 一貫した伴走型サポート
提案から実行支援、効果検証、定着化までワンストップでサポートしてくれるのもsunUの魅力です。
例えば、「Instagramを始めたいが人手が足りない」といった場合、sunUのスタッフが現場に入り込み実務を代行しつつ運用方法をレクチャーします。
単発の提案で終わらず、現場目線で課題解決を図りながら定着まで寄り添うスタイルなので、SNS運用に不慣れなオーナーでも安心です。
さらに、効果が出るまで継続支援をしてもらえるため、「始めてみたものの上手くいかない」といった心配もありません。
人材不足やITリテラシーの不安を抱える施設ほど、この伴走型サポートはぴったりです!
sunUはこのような強みを活かし、宿泊施設に寄り添った形でSNS集客と業務効率化をトータル支援致します。

まとめ
Instagramを活用したSNS集客は、写真映えする旅館・ホテルにとって極めて効果的な集客戦略です。
さらにAIの力を借りれば、限られたリソースでも効率的かつ精度の高いマーケティングが可能になります。ぜひ最新トレンドを押さえつつ、自社に合ったSNS運用とAI活用に取り組んでみてください。
とはいえ「自社だけでは難しそう」という場合は、専門知識を持つパートナー企業に相談するのも一つの手です。
デジタル時代の波に乗り遅れず、InstagramとAIを味方につけて、宿泊施設の魅力を最大限に発信していきましょう。
ご相談などお気軽にご連絡ください。